恋人に惚気られるのが前々からの夢で、憧れだった。なんて呟いた時に新鮮に驚かれた記憶があるんだよね。当たり前のことじゃないの、と。当たり前のことなんだ。その【当然】を俺は知らないまま恋愛して来たんだと。彼からすれば何気ない言葉だったと思うけれど、それはつまり俺はその【当たり前】すら与えられない、与えるような存在じゃなかったんだと。その事実を突き付けられてしまって少し苦しかった。でも今はその【普通】を沢山貰って過ごしている。それでもまだ、この【日常】は突然消えるものだと思いながら過ごしてる。楽しく笑顔で過ごしていた、たった10日後に離縁を告げられた過去があるからこそ。…10日後も、彼と過ごせますように。一緒に3月を迎えられますように。そんな願いを込めて、お試しという言葉を使ってみた。